カンタンで高速な点が「HD-PLC」採用のポイントに
三つめのポイントはこれまでにない「新しいサービス」だ。路上のあちこちにあるという街灯そもそもの特性に、ネットワークという新しい機能がプラスされることで、これまでは考えられなかったようなサービスが実現できるという。そのサービスの一例として、同社のSunny Tsai社長(蔡文貴総経理)は「タクシーの呼び出し機能」を挙げる。「タクシーに乗りたいとき、街灯に備え付けたボタンで呼ぶことが可能になります。ユーザーはタクシーを探す必要がなくなって便利になるし、タクシー側も無駄に流している必要がなくなるので、CO2削減が実現するわけです」(Tsai社長)。
● 「HD-PLC」を街灯に内蔵しておけばネットワーク経由でタクシーを呼べる
こうした街灯の新しい機能は、通常の有線のネットワークを街灯にひくことでも実現できる。しかし同社が敢えて「HD-PLC」を選択した理由は、「簡易性」と「高速性」にあると言う。「電力線という既存のインフラ一本でネットワークにつながるので、簡単に実現できます。また今後ネットワークにつなぐカメラがハイビジョンレベルに進化しても、高速な『HD-PLC』なら高精細な映像をきれいに送ることが可能でしょう」(Tsai社長)。高精細な映像を「HD-PLC」経由で映し出せるようになれば、監視用途などでもさらに力を発揮することが期待できる。
同社は現在、この「HD-PLC」内蔵の街灯を実際に設置する準備を進めており、今夏中にまず英国ヒースロー空港での設置が見込まれている。英国は2012年のロンドン五輪に向けてセキュリティ体制の強化を検討しており、その一環としてこの「HD-PLC」内蔵の街灯が注目されているのだという。またドイツの駐車場や台湾の空港でも2008年内の設置に向けて検討が進んでおり、「HD-PLC」を内蔵した街灯の普及は意外に早そうだ。
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