第2世代LSIが可能にしたテレビでのPLC利用
テレビでのPLCの本格利用が可能になったのは、「HD-PLC」用通信LSI(大規模集積回路)の性能向上によるところが大きい。「HD-PLC」は当初から、パソコンでのインターネット利用には十分な速度を実現できる機能を備えているが、大画面のテレビで高精細な動画を楽しむとなると不足する可能性がある。だが2008年春に登場した新しい「HD-PLC」用通信LSIで、実通信速度が従来に比べ約30%向上した結果、テレビでの利用が現実的になったのだ。
● 2008年春に登場した「HD-PLC」用通信LSIでは、最大通信速度が従来の190Mbps(PHY理論値)から210Mbpsに向上するとともに小型化も実現した
最近のトレンドは見たい番組を見たいときに見られる「オンデマンド」型の番組配信だ。その代表的なものが「アクトビラ」であり、テレビ本体の対応やコンテンツの拡充、さらには必要な著作権対応も進んだが、肝心のインターネット接続だけが、テレビまでLANケーブルを引き回すことの煩雑さもあって、思うように進んでいない。新しいLSIでオンデマンド型のテレビに必要な通信性能を持つようになったことと、PLCアダプターを使えば、LANケーブルの引き回しが不要になったことが、AV用アダプターが登場した背景にある。
地域の専門店には新たなビジネスチャンス
AV用のPLCアダプターは、地域の小規模な家電専門店からの関心も高いようだ。実際、パナソニックが各地で行っている家電専門店向けの研修会には、発売前に全国約1500もの専門店のスタッフが参加するなど、PLCアダプターへの関心の高さと期待が伺える。さらには「HD-PLC」で新しいビジネスを始めようと、「HD-PLC」検証ハウスを訪れる専門店スタッフも少なくないという。ユーザー、テレビメーカー、そして専門店の三者それぞれにメリットをもたらす存在として、AV用PLCアダプターの注目度は高い。
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