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特集

電力会社に新しいビジネスチャンス

広帯域のネットワークに対応した電力メーターは、電力会社に新しいビジネスチャンスをもたらす可能性も秘めている。電力メーターをネットワークのハブにすれば、家庭にブロードバンド回線を容易に引き込めるからだ。各家庭の電力メーターの置き換えは電力会社にとってかなりの負担だが、スマートグリッド実現だけでなくインターネット接続事業や、新たな情報サービス事業まで行えるとなれば、電力会社も置き換えを進めやすい。そのためにも電力メーターに引き込むネットワークは少なくとも数Mbpsレベルの通信速度が必要になる。そこで既存の電力線をそのまま使って高速な通信が可能な「HD-PLC」が有力になったわけだ。

「HD-PLC」でスマートグリッド実現目指すブラジル

「HD-PLC」によるスマートグリッドを一足先に具現化しようとしているのがブラジルだ。電力メーターに「HD-PLC」のモジュールを組み込み、使用電力のネットワーク経由での計測と、電力線による家庭へのブロードバンド普及を実現しようとしている。ブラジルは急激な経済成長に伴い電力供給不足が表面化しているが、「HD-PLC」搭載の電力メーターで地域や家庭の使用電力をリアルタイムで把握することで、電力供給を細かく制御して供給を安定化する狙いだ。そのイメージは、電力供給の最適化でCO2排出削減を進めるスマートグリッドの目指す将来像にほかならない。

スマートグリッドの広がりを見越し、IEEE(米国電気電子学会)ではスマートグリッドに関連する通信機器の国際標準規格作りに着手している。そこでは通信規格として、PLC標準規格IEEE P1901のベースライン技術方式として承認された「HD-PLC」方式の採用の可能性が高まっている。スマートグリッドをいち早く提唱した米国が本部のIEEEで、スマートグリッドに必要な規格として「HD-PLC」が認識されることで、「HD-PLC」を活用した地球環境保護のモデルが確立すると言ってもいいだろう。

ブラジル

ブラジルでは「HD-PLC」モジュール内蔵の電力メーターでスマートグリッドを具現化する取り組みが既に始まっている

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