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特集

小林会長

●——家電の統合制御という構想は過去にもいくつかありましたが、いずれも本格的な普及には至りませんでした。

小林: 確かに家電の統合制御という考え自体は、決して新しいものではありません。ただ従来は技術的な基盤はあっても、実際にはつながったりつながらなかったりすることがあったので、今ひとつユーザーに浸透しきれなかったように思えます。

そこで「HD-PLC」では、機器の接続性の検証に重点的に取り組んでいきます。その中核的な役割を担うのがHD-PLCアライアンスで、対応機器を開発するメーカーの方が正確な互換性検証を行える環境作りに努めています。

環境作りの一環として用意したのが「HD-PLC」検証ハウス(写真)です。実際の家を建ててその中に「HD-PLC」によるネットワーク環境を組み上げたもので、「HD-PLC」でつながったパソコンやテレビ、防犯カメラやシャッターなどが備えられています。ユーザーの使用環境に即した接続検証や性能評価がここで行えるため、メーカーの方は検証設備を自前で持つ必要がありません。接続が確認されたものが市場に出回るので、「ちゃんとつながるのか」という購入時のユーザーの不安も払しょくされます。

「HD-PLC」で実現に向かう“グリーンユビキタス”

●——接続性が保証されて、しかもどんな家電にも簡単につながるとなると、どこでもネットワークにつながる「ユビキタス」社会の到来が、より現実味を帯びてくることでしょうね。

小林: ただすべての機器をネットワークにつなげようとすると、消費電力など環境への影響も考えなくてはなりません。一つひとつの機器の消費電力は小さくても、つながる数が多くなる分だけトータルの消費電力が増えることが予想されるからです。ユビキタス技術でいかに便利な世界が到来したとしても、地球環境に優しくないのでは意味がありません。

そこで「HD-PLC」は、環境に配慮しながらユビキタス社会を創り出すことを目指して、技術の開発を進めてきました。その旗印としているキーワードが「グリーンユビキタス」です。(後編に続く)

略歴

小林英次 HD-PLCアライアンス 会長

東京都生まれ。パナソニック コミュニケーションズ PLC標準化・アライアンス推進室長。米国にてデータ機器、電話・FAX・PBXの商品・マーケティング担当。帰国後、IPカメラ、ドアホン、PLC事業を担当。07年9月、HD-PLCアライアンスの発足にともない会長に就任。

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